ひきこもりや、不登校の子供さんのご家族は、親であるからこそ子供に対する支援がしにくいし、また、それは家族以外の人間の方が、関係性に於いて適任と思われる。
そのような状況の中、家族会は同じ悩みを持つ人同士、話をしやすく、共感も得られやすい場所として、現在まで機能してきた。
しかし、そこにはデメリットもあって、ただ愚痴の言い合いで終わり勝ち、居心地はいいが、その場の関係性に依存しがちになる。また、なかなか出てこられない当事者に対する支援という点ではスキルに乏しいと言える。また、運営団体によって内容の質にばらつきがある。
このような課題を抱え、かつ、会のメンバーや運営者の高齢化も進んでいる。40代~50代にかけてのご家族は、団体に加入するより、ネットの情報を重視する流れも起きている。
これからの課題として以下の事が考えられる。
- 家族構成、文化的背景、経済状況などが多様化しており世代間ギャップも始まっており、柔軟な対応が求められる。
- 家族会と本人支援が連動していないと、効果が限定的になる。本人支援と繋がる体制が必要。
- オンライン対応の充実
地域差や移動困難のある家族への対応としてオンライン家族会の必要性。
また、ネット世代の当事者やご家族に対する対応としても有効。 - 専門家のサポート強化
様々な専門性を持った人材やグループが各所に育っている中、地域や関係性を超えたつながり方がもとめられている。 - 世代交代と継続性
高齢化している全国の家族会は家族会内部に関わらず広く連携を取って次世代につなげていく必要性がある。